コードバン財布のお手入れ関連情報｜本革財布メンズ｜！！

本革財布の日々のお手入れに関して、「クリーム」などを小まめに施すことを推奨しているような、 記述も目にすることがありますが・・。実体を見据えると、あまり余分なお手入れ（何かを塗布する） は必要ないものと考えています。

それどころか、クリームを頻繁に付けたり、防水スプレーなどを 使用しすぎると、革表情が大きく変化してしまうこともありますからね。

特に、コードバン財布のお手入れにおいて、クリームの適正を誤ってしまうと、色ムラを引き起こす 要因となったり、クリームの付けすぎによって、艶のムラが生じたりすることがあります。

また、 水染めコードバンは、水シミとなりやすいことから防水スプレーが推奨されますが・・これも、 逆に防水スプレーよる色ムラやシミを生じてしまうことがあるんですよね。

基本的には、日々の生活の中で「水及び汚れが付着したらすぐにふき取ること」「財布を使用継続すること」 を心がけていれば、それで十分なものです。 使用していることで、手脂などによって適度な脂分が 革表面に施されることになるからなんですね。ですから、通常はクリームなどをほとんど必要としなくてもOK なものです。

とはいえ、もちろん財布状態を見ながら中期的に、適度なお手入れは必要な要素。 使用しているうちに、汚れの付着や革表面のキズの付着によって、徐々に艶感が鈍ってきたりするもの。 そんなときに、適切な汚れ落とし（コードバン長財布のお手入れ！ブラッシングを丁寧に。）やCORDOVAN専用のクリームの塗布が必要となります。

また、コードバンに限らず、本革仕様の財布全般に共通した、”水シミのお手入れ”に関してはこちら 本革長財布に”水シミ”が出来たときの対処方法！革の水シミは翌日に持ち越さないように。の記事をご参考にしていただければと思います。

■メンズ革財布情報！「コードバン財布（メンズ）」の特集はこちら！
■長財布メンズ｜革の素材感が活かされた本革長財布（http://www.長財布メンズ0.jp/wallet/）の特集はこちら！

同じコードバン財布といっても、素材・仕上げの種類によって、特性が大きく異なっています。 中でも、「水の付着」に対する強弱が、コードバンの種類によって大きく異なる傾向があります。 「水の付着」に対して、弱さ（水シミとなりやすい）があるものから、順番に記していくと下記 のような特性（順列）となります。

また、「水シミ・汚れ」の目立ちやすさも、コードバン財布の種類によって違いが存在しており、 基本的に水シミや汚れが目立ちやすいのが、「水染めコードバン財布、ナチュラルコードバン財布」 であり、どちらかというと目立ちにくい傾向があるのが「オイルコードバン財布、蝋引きコードバン財布」 となります。

ただし、水染め仕上げを用いていても、「手染めコードバン財布」に関しては、もともと 色ムラが特徴となっていることから、水シミが目立ちにくいコードバン財布となっています。

上記2要素を考慮したときに、「防水スプレー」を使用するのであれば、「水染め仕上げ（手染めコードバンを除く）コードバン財布」 及び「ナチュラルコードバン財布」に対して、状況に応じて考慮すればいいものと思っています。

”コードバン財布”にも、種類が存在していて、CORDOVAN素材種類によって、お手入れ方法やお手入れのしやすさが異なることは、 前項でもお話させていただきました。同じ「コードバン財布」といっても、アイテムごとにお手入れ対応が異なるわけです。

さらに付け加えると、『日本製コードバン財布（日本の革職人が仕立てたコードバン財布）』は、アジア諸国（中国など）など で作られたアイテムと比較すると、耐久性に富んでおり、お手入れもしやすい傾向があります。

それは、日本の革職人による様々な”細やかな配慮・工夫”が込められているから。

例えば、一般的な財布アイテムの場合（外国での縫製品のほとんど）は、「ミシン縫い」で仕立てられています。 対して、日本の革職人によって、作られているコードバン財布の中には、「手縫い（ハンドメイドステッチ）」で仕立てられている アイテムがあるんですね。

”手縫い”と”ミシン縫い”では、機能的に大きな違いがあるもの。具体的な内容は、こちらの記事 （＊”ハンドメイドの本革財布”真の魅力（メリット）を知っていますか？「手縫い」と「ミシン縫い」の違い！）をご参照下さい。

当然、財布の耐久性にも、大きな違いが表れるとともに、”財布のお手入れのしやすさ”などにも、違いが生じてくるんですね。 末永くコードバン財布を愛用していきたい方は、日本の革職人が仕立てたコードバン財布を選ぶことをおすすめいたします。

＊日本製コードバン財布特集！日本の革職人が仕立てたコードバン財布。

コードバン財布は、”水の付着”に対する敏感さを有しています。それゆえに、液体である 「防水スプレー」に対しても、同様の敏感さがあることは、忘れないようにしておきたい要素。 防水スプレーの種類によっては、「防水スプレー塗布によるシミ」が生じてしまう可能性が あるのです。ゆえに、塗布方法も細心の注意を払いつつ行うことが大切に。

また、防水スプレー種類としても、「コードバン素材対応」「コードバン素材専用」に作られた 防水スプレーを活用することが必須となりますので、ご注意いただければと思います。

革のケア・アイテムにおいて、世界トップシェアを誇っているのが、ドイツ・ザルゼンブロッド社が 創出している「collonil（コロニル）」です。

こちらは、そんなコロニルの防水スプレー「シュプリームプロテクトスプレー」。コードバン素材などの デリケートな皮革のためのお手入れアイテムとなっています。

＊特性：無色。コードバン素材に対応可能。
＊ブランド：collonil（ドイツ　ザルゼンブロッド社）
＊価格：￥2,160円（税込み）

「耐久性」という言葉と「強度」という指標を同じ意味で捉えてしまっている人もいるようですが、 それぞれ異なる意味を有していることはしっかり理解しておきたいものです。コードバン素材は 革素材の中゛ても最も耐久性に優れている革素材に位置づけられていますが、革の「強度」に 関しては、条件付きの特性があるのです。

他の革素材と比較したときに、コードバン素材の最も異なる構造的特徴が「革繊維の均一性」です。 通常の革素材は、革繊維が縦方向・横方向に絡み合っているような構造となっているのですが、 コードバン素材の場合は、同じ方向に革繊維が揃っているのが最大特徴となります。

コードバンならではの ”艶感”はこの繊維方向が揃っていることによって創出されている要素なんですね。 それゆえに、繊維に対して直角方向には、とても高い強度を有しています。ただ、繊維方向（繊維と平行方向） に力を加えると、革が裂けやすい特性を有しているのです。

コードバン財布が劣化してきたときには、繊維方向に革が裂けることがある・・そんな特徴を有している ことも、お手入れをしていく上で、ぜひ認識しておいていただければと思います。

コードバン財布の中でも、水染めコードバン財布は「美しい艶感」が命とも言える要素となっています。 そんな水染めコードバンの艶は、時を重ねるにつれて徐々に失われていくもの。艶から失われた水染めコードバン財布は、 寿命を迎えたと考え・・新しい財布への買い時を示す要素ともなります。

水染めコードバンの艶が失われるのは、2つの要因（仕組み）があります。ひとつが「適度な脂分・水分不足（乾燥傾向）」 となってしまうことによる艶の消失。もうひとつが「革繊維の毛羽立ちによる革表面の均一性が失われる」ことによって もたらされるものです。

後者の場合、あまりにも「毛羽立ち」が多くなっているようだと、普通のお手入れによって艶を取り戻すのは 難しいかもしれません。財布の買い替え時と考えていただければと思います。

基本的に「適度な脂分・水分不足」によって、艶感が失われているときには 「保湿」と「脂分補填」の機能を有するコードバン対応クリームの活用が有効となります。

”皮革お手入れ用クリーム”を使用する前に、まずは、ブラッシングによって、財布の汚れを 払い落としておくことが必要なポイントに。 このとき使用するブラシには、最適な固さとしなやかさを兼ね備えている「山羊毛」or「馬毛」のブラシが 最適なものとなります。

個人的には、やはりコードバンに対して、”馬毛”で揃えておきたいという思いがあって、こちらの 「クリーム塗布用の馬毛ブラシ（コロニル）」を愛用しています。

次に、ここが艶感を取り戻す肝となるのですが・・。柔らかめの布クロス で、革表面を押しつぶす（押さえる）ような感じで磨き上げることによって艶感を取り戻すことができます。ただ、使用状況によって、 「革繊維の毛羽立ち」があまりにも多いときには、元通りの艶感とまでは 戻らないこがありますことは、ご理解しておいていただければと思います。

コードバン対応クリームと呼ばれているものも市場には多々存在していますが、実際に私がいろいろと 試してみた経験からすると、クリーム種類によって、効果に大きな違いがあることを実感しています。 多少「色落ち」を生じてしまうクリームも存在していましたからね。

そこで、あくまでも私の実体験に よるものですが、おすすめできる「コードバンお手入れ用クリーム」を2つほどご紹介しておきたいと 思います。ひとつは、わりと一般市場でも購入しやすいアイテム。もうひとつは、あまり一般市場では 流通していないレアアイテムとなっています。ご参考に。

皮革のお手入れアイテムにて、世界トップブランドに位置づけられている”collonil（コロニル）”の お手入れ用クリーム「シュプリームクリーム」です。

天然シダーウッドオイルなど天然素材にこだわったクリーム。有機溶剤は使用されておらず、CORDOVAN素材 の自然な風情を活かしてくれます。保湿力を併せ持った、クリームとして、多くの人々に愛用されています。

＊特性：コードバン素材に対応可能。天然シダーウッドオイルなど
＊ブランド：collonil（ドイツ　ザルゼンブロッド社）
＊価格：￥3,024円（税込み）

CORDOVAN素材の加工を手掛けているタンナーにて、使用されているワックスを商品化したのが、こちら の”長谷革屋プロ仕様コードバン用ワックス”です。

パッケージに”CORDOVAN”の記載があるように、CORDOVAN素材のために、作られたワックス。 安心感を持って、活用できるのが魅力となっています。

＊特性：コードバン専用のお手入れクリーム。 油脂、蝋(カルナパ)、他
＊ブランド：長谷革屋（日本製）
＊価格：￥2,430円（税込み

CORDOVANを使用した革素材の中にも仕上げ方法の違いによって、異なる特性を有する コードバン財布があることは、ぜひ認識しておきたいポイントです。革の特性が異なる ということは、当然お手入れ方法などにも違いが生じてきますからね。

また、機能性以外にも「風情」「革の堅さ感覚」に大きな違いが存在しています。 素朴な感じ（ナチュラルコードバン）からセンシィティヴな感じ（水染めコードバン） まで、幅広い風情の違いがある他、堅さを感じるコードバン（水染め）からしなやかな感覚 を感じるもの（オイルコードバン）まで、存在しています。

そんな”CORDOVAN素材の種類と魅力”に関しても、 こちらの コードバン財布（メンズ）特集ページにて 記していますので、ご参照いただければと思います。また、こちらのサイト 本物志向のコードバン財布なども ご参考に。

CORDOVAN素材の中でも「水染め仕上げコードバン」「オイルコードバン」は美しい艶感が 最大の魅力となっています。ゆえに、その艶が消失してきたときが、コードバン財布の寿命 と言えるのかもしれません。

「蝋引き仕上げコードバン」の場合は、もともと艶が抑えられた仕様 で、経年変化の美しさが特徴となっていることから、艶感の消失はあまり問題とはならないもの。 ゆえに、水染めコードバンやオイルコードバンと比較して蝋引きコードバンは寿命が長い素材と 言えます。

もうひとつCORDOVANの寿命の目安となるのが「革繊維の毛羽立ち」です。他の革素材との比較で 構造的に大きな違いとなっているのが、CORDOVAN素材は革繊維が同じ方向に密に揃った構造と なっているということ。

この繊維構造が美しい艶を生み出すのですが、反面、使用していく中で 革繊維が毛羽立つようになっていきます。最初のうちは、専用クリームを使用することで、 毛羽立ちを修復することが可能なのですが、毛羽立ち度合が進むとクリームでのお手入れだけでは 修復できないようになっていきます。

そんな状態（革繊維の毛羽立ち）が目立つようになってきたときがCORDOVAN財布の寿命であり、 買い替え時となります。

ホーウィン・シェルコードバンは。CORDOVAN素材の中で世界最高峰に位置づけられている革素材です。 そんな高級革素材を贅沢にも、無双仕様（表革・内革すべてに使用）にて仕立てられた 長財布が「スタンフォード」。

高級品ながら、売り切れ期間の長い、大人気アイテムとなっています。

＊素材：ホーウィン・シェルコードバン（オイルコードバン）
＊色彩：ブラック、ボルドーワイン
＊価格：￥95,000円（税込）